動脈硬化が起こしうる疾患

自己免疫性疾患

人間は本来外部からの有害な異物(ウィルス、細菌、花粉etc)の侵入に対して、身体を守るために防御機能が働きます。そして、体内に侵入した異物を排除するための反応が自分の体に有害であることがあります。これをアレルギー反応と呼び、代表的な疾患が花粉症です。

一方、自分の体の構成部分である細胞や組織に対しても自己抗体が存在する事が考えられております。ではなぜ自分の組織に対する抗体や免疫が存在するのか?それは老廃物に対する処理の過程であると考えております。古びた自分の組織を放置しておくより免疫で処分したほうがより効率的で迅速であると筆者は考えております。その為に自己抗体が存在するのではないか?しかしこのメカニズムにも推進系と抑制系が体には備わっているのです。アレルギー疾患のところでも述べましたが、この抑制系を担っているのがサプレッサーT細胞です。末梢循環が悪くなるとこの細胞が流れなくなるために、抑制系が働かずにどんどん自己組織を破壊しだすのです。これがいわゆる自己免疫性疾患が起こるメカニズムと考えております。事実リウマチ患者さんなどの血管年齢を測ると異常値を示す場合が多く、動脈硬化の治療を行うと関節の腫れは収まり、リウマチの抗体価も下がってきます。

自己アレルギーを起こしやすい部位には四肢の関節、甲状腺など血流が十分に流れにくい部位が多いのです。 自己免疫性疾患には様々な疾患がありますが、当院では下記の疾患が治療実績として挙げることができます。

  • 慢性甲状腺炎(甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症を含む)
  • 慢性関節リウマチ
  • 重症性筋無力症
  • ベーチェット病
  • 全身性強皮症
  • 自己免疫性溶血性貧血
  • パーキンソン病

また、下記の疾患が当院の治療法が治療効果として高い可能性を秘めています。

  • 若年性認知症
  • パニック障害
  • てんかん発作

現在これらの疾患に動脈硬化治療を行い、ほぼ寛解状態に持っていっております。勿論免疫抑制剤やステロイドは殆ど使用しなくて良くなっております。

院長からの一言

自己免疫性疾患に関して、甲状腺疾患を一例に申し上げますと、そもそも甲状腺疾患は男性よりも女性に多いと言われております。この違いは女性と男性の血管にあります。女性の血管は細かい血管が傷みやすく、男性は太い血管がより傷みやすいという事です。心臓においても男性の心筋梗塞や狭心症の原因となる冠動脈硬化症は比較的太い血管が傷つきやすく、女性の場合は微小循環心筋梗塞と言われる特殊な心筋梗塞が有る様に、かなり細かい血管が傷つきやすいのです。
そのため、甲状腺に於いても細かい血管が動脈硬化を起こしていて血管炎を起こすため、下記2点のような状況が発生します。

  1. 血管の炎症のためにその近くの甲状腺細胞が障害されて甲状腺ホルモンが減少したり、増えたりする。
  2. アレルギー反応や自己免疫を抑えるはずのサプレッサーT細胞が循環不全のために流れなくなり、甲状腺組織をターゲットとして壊し始める。その為に甲状腺組織が障害を受けているものと考えます。

それ故に本院の動脈硬化の治療を行って末梢の循環不全が解消されると血管炎が解消しサプレッサーT細胞が十分に流れ出して、自己細胞を必要以上に壊さなくなる。同様のメカニズムでリウマチや重症性筋無力症、ベーチェット病も当院で治療することができたと考えられます。

めまい
アレルギー性
疾患
自己免疫性
疾患
難聴
感染症
がん
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