動脈硬化の特徴と原因

動脈硬化の特徴と原因

動脈硬化の一般的な特徴

動脈硬化は疾患ではなく、血管の状態を指し示します。
動脈硬化の特色とは以下の3つです。

  1. 血管が硬くなる。
  2. 中膜が肥厚する。
  3. 血管の内腔が狭窄する。

血管が下図のような状態になっております。

動脈硬化症は心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中、くも膜下出血、末梢動脈閉鎖症等の原因疾患であり生命に危険を及ぼす最も危険な疾患です。

原因

動脈硬化の主な原因として挙げられるのは、

  1. 高血圧
  2. 高脂血症(高LDL血症、低HDL血症、高中性脂肪)
  3. 糖尿病(食後高血糖も含む)

  4. といった病気です。しかし最近判ってきたのは動脈硬化症が進展すると高血圧、高脂血症、糖尿病も悪化し、それぞれが密接に関係していると言う事です。
    その他にも

  5. 肥満
  6. 喫煙
  7. 運動不足
  8. 食事のバランスの乱れ(栄養が偏った食事)
  9. 飲酒(アルコール摂取)
  10. 加齢
  11. ストレス
  12. 睡眠不足

などが挙げられます。
喫煙、栄養の偏った食事、運動不足、飲酒、ストレスなどの生活習慣によって大きな影響を受けます。例えば、脂肪分の多い高カロリーな食事を続けると、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪が増え、血管壁に付着して血管が破れやすい状態になったり、血管を詰まらせたりします。
また、動脈硬化の原因として「加齢」が挙げられますが、当院の調査で分かったのは、血管の老化と動脈硬化は全く別物であると言う事です。血管は遺伝子的に老化をしてゆきますが、血管が老化しても動脈硬化を除去する事は可能であり、それをする事により、大きな病気をせずに元気で長生きをすることは可能であると考えております。

予防法

動脈硬化の原因を見てわかるように、動脈硬化は生活習慣と関係性が高い病気です。
日頃食生活、例えば、

  1. 毎日3食を規則正しい時間にとる
  2. 栄養バランスを考えた食事をとり、偏食や過食を避ける

といったことを心がけましょう。特に日本人はインスリンの分泌量が欧米人に比べて少なく、その分泌のタイミングも悪い、つまり炭水化物をとってもすぐにインスリンが出ない、という特徴が有り、患者さんを見ていても(私も含めて)正常なインスリン分泌の方が殆どおられません。おそらく日本人全体の特徴なのでしょう。出来るだけ炭水化物を必要以上に摂らないようにしましょう。その上、食の欧米化で動物性脂肪を沢山摂るようになった為一気に動脈硬化が増加してきていると考えます。
次に運動をすることも大切です。ご自身で無理のない適度な運動(例えば、有酸素運動:ウォーキング、水泳、体操など)をするよう心がけましょう。最近の論文で良く見かけるのは、少し速めのウォーキングです。毎日するに越したことはありませんが、一週間に2~3日、30~40分のウォーキングで十分ですので行ってください。私も実践しておりその効果を実感しております。
動脈硬化とアルコールの関係についてここで少し述べてみます。酒は百薬の長と言いますが、当院の分析で全くのウソでありむしろ百害あって一利なしと言う事が判ってきました。沢山の方の治療を行ってきている結果、血管年齢が全く良くならないのが毎日飲酒をされている方です。アルコールを控える事が出来ると覿面に血管が良くなります。この事は何処にも書かれていない事ですが、事実であると考えます。又血管年令が100歳を超えるような方の多くが飲酒癖が有ります。これはどうしようもない事実です。動脈硬化が酷くなり血行が悪くなるとアルコールを飲んで血管が一時的に拡張して血流が良くなるのが快感となるのでしょう。実はそのあとで血管収縮が起こり血管のダメージが余計にひどくなるのですが、一種の麻薬のようなものです。残念ですがそのような方には動脈硬化の治療は無理ですのでご容赦ください。

一度、当院にお電話ください。TEL: 0740-32-3317

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