めまいの検査

めまいは目が回ったり、ふらふらして体のバランスがうまくとれない状態になり、気持ちが悪くなって吐き気がします。めまいの原因は内耳の三半規管や耳石器というバランスの神経の病気で起きることが多いのですが、時には内耳の神経をコントロールする脳(脳幹や小脳など)の病気による事もあります。このため、病気が内耳にあるのか、脳にあるのかを十分に検査して調べる必要があります。めまいの時には目が激しく動くので、目の動きを観察したり記録します(①眼振の検査)。また、体のバランスが乱れているかどうかも検査します(②体平衡の検査)。内耳が原因となっているかどうかは、聴こえの検査(③聴力検査)や耳に注水して人工的に三半規管を刺激する検査(④温度刺激検査)を行うこともあります。脳の検査としては目の動きの検査(⑤ENG検査)や画像検査(⑥CT、MRI)などが役に立ちます。従って、以上のような検査を必要に応じて選択して行い、めまいの原因を診断します。

当院における めまい の検査指針は、次のようになっています。
1. 問診、視診(耳鳴りを伴う場合は重点的に行います。)
2. 聴力精密検査
3. 耳のレントゲン撮影(重度の症状が疑われる場合のみ)
4. フレンツェル眼鏡による頭位眼振検査
5. 体平衡機能検査

足踏み検査 stepping test

遮眼(閉眼)にて両上肢を前方に伸ばし、太腿を水平に上げるようにして、50歩または100歩足踏みを行う。体の回転角、最終地点までの移動距離、移行角を計算する。また、足踏み中の軌跡も記入し参考とする。50歩の足踏みでは、45度以上の回転角を異常とする。100歩の足踏みでは90度以上の回転角を異常とする。45~90度疑いとする。足踏み中の過度の動揺、失調性歩行、転倒等は異常と判断する。

歩行検査 gait test

遮眼(閉眼)にて6mの直線上を前向き、または後ろ向きに歩行させる。前進にて1m、後進にて1.4m以上の偏奇を異常とする。前庭系、小脳の一即性障害で陽性となることが多い。また、小脳障害では失調性歩行を示す。

【当院で行っているその他の取り組み】
自律神経機能検査

起立試験(schellong test)

安静仰臥、急速立位、立位における血圧、脈拍の測定を行い、収縮期血圧21mmHg以上の低下、脈拍16mmHg以上の狭小化、または、脈拍の21以上の増加をみたときに陽性とする。

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